立体駐車場というと、大規模な商業施設やホテル、空港など極めて多くの駐車需要があって、十分な敷地面積を確保できない場合に限って利用されるものであって、一般家庭では全く関係のないものと思っている人がいるかもしれませんが、決してそうではありません。おそらく多くの人が、普通の住宅にある駐車場でクルマが上下2台停められているタイプのものを目にしたことがあるはずですが、これも立派な立体駐車場の一つです。一般的には、クルマ1台をその上に載せることができる金属製のパレットがあり、載せた後に機械式でクルマごと上部に持ち上げることができるようになっています。持ち上げた後は、その下のスペースにもう1台別のクルマを停めることができるわけです。
最近では一家でクルマを2台持っている人も別に珍しくありませんが、欧米の家庭であればともかく、日本の家屋では駐車場があっても1台分のみということがほとんどでしょう。そうなると、そこに停められない分は近隣の月極駐車場を借りたりすることになります。余分な出費となってしまいますし、自宅からの距離によっては不便でもありますが、このような立体駐車場を導入することで問題が解決できる可能性があるわけです。ただ、このタイプの立体駐車場では、当たり前のことですが下にクルマを停めている場合、それを一旦出庫しないことには上のクルマだけを出庫することはできませんから、利用頻度などを考えて使う必要はあります。