立体駐車場は平面駐車場に対比されるもので、人家に例えれば2階建て以上の家屋と平屋の関係にあります。つまり、敷地面積が十分にあるのであれば平面駐車場でも何ら問題ないケースも多いはずですが、駐車需要に比べて敷地面積が十分に確保できない場合には立体駐車場を検討することが適切です。一方でコストがかさむことは考えに入れておかなければなりません。平面式であれば、言ってしまえば敷地にただ単にラインを引いただけであっても十分に駐車場として機能するとも言えます。
実際、そのようなタイプの駐車場も多くあり、初期の設備投資もほとんどかかりませんし維持費も極めてわずかで済むことになります。ところが立体駐車場にしようとすると、少なくとも2階よりも上の部分に駐車した車の重みを支えられるだけの構造物にする必要があります。要するにビルのような建物にする必要があり、平屋の青空駐車場とは全く比較にならないくらいの建設費用がかかることになります。ですので、十分に需要を考えてから取り掛かることが必要になるわけで、せっかく立体型の立派な駐車場を建設したにも関わらず、クルマが停まっているいるのは1階部分だけということでは全く意味がないのは子供でも分かります。
このような点をしっかりとクリアできるのであれば、立体駐車場は、その階層を増やせば増やすほど同じ敷地面積であっても駐車台数を増やすことができ、土地を有効活用することにつながります。